2017年11月30日木曜日

説明せず、議論せずの政治手法は許されない


紙 智子 参院議員
「国会かけある記」

 考えてみると、昨年の今頃はTPP(環太平洋連携協定)
の論戦のまっただ中。米国がTPPの離脱を表明したため、
発効の見通しもなくなったのに、なぜ批准するのか、まとも
な説明もせずに、安倍政権は会期を延長してまで強行し
ました。
 その強行ぶり、説明しない政治手法は変わっていません。
今年の特別国会、いよいよ疑惑隠し、情報隠しを続ける
安倍政権との対決が始まります。先ず予算委員会で、
続いて農水委員会を含め常任委員会が続きます。
いま質問のための調査や役所からの聞き取りを行っています。安倍政権がTPPは
アメリカ抜きの11か国で「大筋合意した」と言うけれど、凍結項目が20項目、
未解決のテーマが四つもあります。一致していないのに「大筋合意」とは余りにも
「前のめり」。
しかもアメリカからは経済対話でTPP以上の要求が迫られると言われる。
 TPP11では、条約の発効要件から「参加国のGDP85%」を外したこと、
国民の利益を損ないかねないのに国会で議論もせず、なし崩しは許せません。
群馬に続き今週は新潟へ聞き取りに行きます。北海道と同様、日本有数のコメ
どころ。米価も生産量も全国一位。減反廃止と米の直接支払い交付金の廃止で
どんな影響が出るのか。   
 先の総選挙では市民と野党の共同によって、自民党を破った新潟。TPPを
はじめとする農業つぶしや原発再稼働をめぐり、安倍政権にノーの審判を下した
現場の声を聞き取り論戦に生かします。

静かな議場に活気


岩渕 友 参院議員
「国民の願いを胸に」

 特別国会での本格的な国会論戦が始まりました。通常国会
閉会から実に5カ月ぶりのことです。安倍晋三首相は所信
表明演説で森友・加計問題には一言も触れず、「丁寧」と
いう言葉とはほど遠いものでした。
 日本共産党は衆議院では志位和夫委員長、参議院では山下
芳生副委員長が代表質問に立ちました。参議院の本会議場
では、山下さんが質問を始めると、待ってましたとばかりに
野党席から「そうだ」の声。自民党席からは負けじとやじが
飛んで、それまで静かだった議場が急に活気づきました。
それだけ安倍政権の本質を突いた質問だったということだと思います。
 衆議院では沖縄の問題で、参議院では原発と福島の問題で政府の姿勢をただし
ました。福島の方がツイッターで「涙が出た」と書いてくれました。
 先月、福島地裁は生業(なりわい)訴訟で国と東京電力を断罪する判決を下し
ました。
 ところが安倍首相の所信からは、原発事故に対する国の責任が全く感じられま
せん。それどころか、東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を認め、東海第2原発の
40年を超える運転を申請。一方で、避難指示区域外から県外の雇用促進住宅に
避難する世帯の追い出しを容認するなど、再稼働のために原発事故を終わった
ことにしようとする動きを加速させています。再稼働も福島切り捨ても許さない。
安倍政権の暴走を許さない。国会論戦で力を尽くします。
             (しんぶん赤旗  2017.11.26掲載)

2017年11月21日火曜日

話し合いで解決するのが”かっこいい”


岩渕 友 参院議員
「国会かけある記」

 いよいよ本格的な冬がやってきました。寒い中でも、安倍
政権の暴走を許さない運動は熱い。
 憲法9条改悪阻止の3千万人署名。東京では毎週木曜日に
日本共産党が街頭宣伝をスタートさせ、国会議員団も参加
しています。私も訴えました。驚いたのは反応のよさです。
署名板を持った途端、「署名します」と声をかけてくれた
のは大学生でした。「戦争になったら真っ先に行くことになるのは僕たちです。
戦争するんじゃなくて、話し合いで解決するのがかっこいい
と思います」と話してくれました。その後も次々署名をする方が。
 毎日新聞の世論調査では、改憲案の発議を「急ぐ必要はない」という回答が
66%に上っています。改憲勢力が3分の2の議席を持つなかで、9条を守りたい
という思いが広がっていることを感じます。
 寄せられる声はそれだけではありません。「安倍首相って何でも強引に進めよう
としてこわいよね」「共産党に頑張ってもらわなくちゃ」など、安倍政権への怒り
や不安と同時に、日本共産党への期待も大きい。
 特別国会ではようやく行われた所信表明はあっという間に終わりました。
「丁寧」な説明とはほど遠く、多くの新聞も「物足りない」と報道しています。
与党が野党の質問時間を削ろうとしていることを許すわけにはいきません。
一つ一つがたたかいです。
 徹底的な議論で国政の問題を質す、安倍暴走政治を許さないたたかいを国会
内外で広げるために力を尽くしたいと思います。

 

新たなたたかい始まる


紙智子 参院議員
「国民の願いを胸に」

 総選挙後の特別国会は、国民を無視する安倍政権の身勝手
さと市民と野党の共同の力の対決が鮮明になる中ではじまり
ました。
 総理に再選されたとたんに、国会を閉じようする安倍総理
に1カ月以上の審議を求め、39日間の会期を確保。総理の指示
による「野党の質問時間の削減」も、野党の質疑時間を与党の
2倍の時間まで押し返し、加計学園などの疑惑隠しの追及の論
戦を行うなど、総選挙を受けて新しいたたかいが始まりました。
 何と言っても、1日に国会開会以降、市民、民主団体の動きが
活発です。安倍改憲ストップ3000万署名推進の院内集会、労働法制改悪阻止を
掲げる全労連、国民大運動や建設アスベスト訴訟の原告団、さらに医療・介護、
社会保障切り捨てノーの院内集会。北海道の農民連盟も院内集会を開催し、初めて
日本共産党に案内があり、あいさつしました。
 要請の内容は、すべて切実です。こうした取り組みを通じて共同を発展させる
ことの重要性を感じます。「畠山(和也)さん、残念だったけど次は必ず!」と声も
かけられました。
 17日、安倍総理の所信表明演説が行われました。国会で総理がまともに口を開いた
のは半年ぶり。「謙虚で丁寧な説明」といいながら、加計学園問題などは全く言及が
ありませんでした。日本共産党の奮闘がいよいよ求められています。
                (しんぶん赤旗 2017.11.19掲載)

2017年11月13日月曜日

君たちはどう生きるか


畠山和也 前衆院議員
「かけある記」

 総選挙後のご挨拶で、全道に21ある党地区委員会
事務所をまわりました。「また、がんばろう」など
あたたかい激励をいただき、党員や後援会員のみな
さんからは選挙中の奮闘の様子もうかがいました。
悔しさと確信を胸に、切実な道民要求の実現と次なる
たたかいの輪のなかで、私も力を尽くします。
 JRでの移動が多く、本を読む時間ができたのは
幸いです。手にしたうちの一冊は、今年になり漫画化
された「君たちはどう生きるか」。原作は、雑誌
「世界」の編集長も務めたことがある吉野源三郎さんの小説で、私も大学時代に
先輩から薦められて読んだものです。
 堅苦しい題名とは違い、中身は旧制中学二年の「コペル君」が学校生活・社会
生活で感じた純粋な疑問を「おじさん」へ手紙で伝え、それへの返答を通し
「ものの見方」が交流される、というものです。道徳的というより社会的に返答
する「おじさん」が言いたいことは何かと、学生時代によく議論したものでした。
 返答のなかに、コペルニクスの時代に触れて「自分たちが宇宙の中心に座り込
んでいる」と考える生き方をするのか問う場面があり、すぐ安倍首相のことが頭に
浮かびました。追及を逃れるために、国会の期間を短くしたり与党の質問時間を
増やそうとしたり、この現状を若い世代はどう受け止めているのか知りたくなり
ました。もっと彼らのなかに飛び込んで話をしていきたい。
 ちなみに、この漫画はいま私の娘に貸し出し中です。

守れ鉄路 新たなたたかい


畠山和也 前衆院議員
「国民の願いを胸に」

 一生懸命応援してくれた青年が「元気になれま
せん」とネット上に書き込んでいました。その思い
が痛いほどわかります。私がくよくよしている場合
ではありません。JR北海道や「核のゴミ」処分
問題と準備していた質問ができない悔しさをバネに、
とことん北海道で活動していきます。
 道内の党地区委員会を訪ね、JRで回っています。
家族連れや観光客もいれば、通勤や通学に使って
いる方たちが次々乗車します。
 先人たちはどうやって鉄路を敷いていったのだろうか、改めて関心が湧いて
きます。
 行く先々で「力になれずごめんね」「また頑張ろう」と熱い激励を受けます。
鉄路がなくなるということは、人と人との出会いや、築き上げてきた北海道の
歴史、つながりを失っていくことです。これで地方が元気になるはずがありま
せん。
 国民の共有財産を切り刻み、利益優先、市場まかせで出発したJR。北海道
はこの30年間で本州との格差が広がり、地域経済の破壊が深刻化しました。
 欧州では、人のつながりを断つなと国の責任で維持しています。
 安倍首相は、米国から求められるまま新たな武器を買う約束をしました。その
お金の一部で鉄路は守れるではないか、国会で徹底的に追及したい気持ちでいっ
ぱいです。
 JR北が廃止を狙う釧網本線。網走駅から乗り込んできた高校生がまぶしい。
この子たちの未来を奪われてたまるか、新たなたたかいは始まっています。
         (しんぶん赤旗 2017.11.12掲載)

2017年11月9日木曜日

群を抜く実績の議席の回復へ


紙智子 参院議員
「国会かけある記」

 あっという間の総選挙。希望の党と言う逆流が生まれる
なか、市民と野党の共同は前進したとの思いはありますが、
北海道で共産党の議席、畠山和也議員の議席を失ったと
いう複雑な思いでいます。
 安倍政権は6月に通常国会を閉会してから、内閣改造を
行った後も野党の臨時国会開催の要求に応えず国会論戦を
避けました。そして、いきなり9月28日には野党の共同
が進むのを恐れて臨時国会を開き衆議院の解散に打って
出ました。「森友疑惑」「加計疑惑」などを隠ぺいし、
9条の改憲も農政もまともに語ることはありませんでした。
 私たちは、市民と野党の共同を分断する新たな逆流に屈せず、安倍暴走政治
を終わらせるために奮闘し、立憲主義、民主主義を取り戻す貴重な第一歩を築く
ことができました。
 11月1日に国会が始まり安倍内閣が継続することになりましたが、与党議員
からは「(総選挙に勝ったが)信任を受けたと考えるのは早計だ」と言う声が出
るなど、盤石ではありません。
 畠山前議員が取り組んだTPP(環太平洋連携協定)の批准を許さないたた
かい、農協解体など安倍官邸農政と対決するたたかいは、大きな財産を築きま
した。JR北海道の廃線問題、泊原発、豪雨被害など、道民の切実な願いを
実現する活動も群を抜きました。
 畠山前議員は「いつでも国会に戻れる活動をする」と言われましたが、安倍暴走
政治をストップさせ、北海道の議席をいち早く回復するために頑張る決意です。


 

2017年11月3日金曜日

ブレずに市民と野党の共闘大きく


岩渕 友参院議員
「国会かけある記」

 「結果は残念だったけれど、共闘の勝利は大きい。もっと
みんなを励ましてほしい」と、街頭演説の後に声をかけられ
ました。「選挙区の当選おめでとうございます」と声をかけ
てくれる記者がいたり、「選挙区は共産党、比例は立憲民主
に入れたからね」という方もいました。市民と野党が力を
合わせれば自民党に勝てることが示されました。共闘に大き
な逆流が持ち込まれても、ブレずに共闘の旗を掲げ、
本気でたたかう日本共産党への反応は熱く、信頼と
期待を大いに感じる選挙でした。
 残念ながら議席に届かなかったみなさんのところを訪ねました。議員室の片付
けに追われてゆっくり話すことはできませんでしたが、「全国の方々の思いが
つまった要望書を持って行けなくて残念」「資料を片付けていたら、たくさんの
線が引かれていて、頑張ってきたと思った」「また戻ってこられるように頑張る
から」など、話を聞けば聞くほど、「これからだ」という気持ちになりました。
畠山室の秘書からは、「選挙後に質問したいと思っていた問題がある。代わりに
やってほしい」と話がありました。これまで以上に畠山さんとの連携が必要です。
 選挙が終わった途端、ほとんど触れなかった9条改悪を口にし、「謙虚に」
「愚直に」と言いながら、まともな審議をしようとしない安倍政権。野党の質問
時間を減らそうとする動きもあります。暴走政治に立ち向かう、市民と野党の
共闘をもっと大きく。全力を尽くします。